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Y.Prachasitthisak*; D.Banati*; 伊藤 均
Food Science and Technology International, 2(4), p.242 - 245, 1996/00
国内で流通している鶏肉の微生物学的品質を検討したところ、好気性細菌数は1g当り810~610個検出され、大腸菌群は910~210個検出された。低温下での主要な腐敗細菌は乳酸菌群やPseudomonas、Flavobacteriumであり、大腸菌群はEscherichia、Klebsiella、Proteusで構成されていた。低線量のガンマ線を1kGy照射すると主要な腐敗細菌や大腸菌群、Staphylococcusは平板寒天培地上では観察されなくなり、10Cで6日間貯蔵することができた。また3kGy照射すると鶏肉の主要腐敗細菌や大腸菌群は全く検出されなくなり、酵母菌群とPsychrobacterが主要な腐敗菌になった。Salmonellaも一部の試料に若干検出されたが、1kGyで10の生存率まで殺菌することが可能である。
Y.Prachasitthisak*; 伊藤 均
食品照射, 31(1-2), p.1 - 3, 1996/00
食肉の中でも鶏肉は食中毒菌や腐敗菌による汚染が著しいことが知られている。本研究では国内産の鶏肉12試料を用いて放射線による殺菌効果と貯蔵効果について検討した。その結果、鶏肉中の好気性細菌は1g当たり210~510個検出された。大腸菌群も110~310個検出され、50%以上が腸内由来と思われる菌種で構成されていた。鶏肉を室温下で照射すると1kGyで大腸菌群は検出されなくなり、好気性細菌なども著しく低減した。また、非照射試料からはPseudomonasやFlorabacteriumなどの多種類の細菌が検出されたが、照射後にはPsychrobacterなどの細菌が生残していた。鶏肉は10C貯蔵では2~3日で腐敗するが、1kGy照射により6日以上の貯蔵が可能になり、3kGyでは12日以上の貯蔵が可能となった。なお、鶏肉を照射すると肉の赤色度が増加したが、3kGy照射により照射臭が若干認められた。
L.J.Muhamad*; 伊藤 均; 渡辺 宏; 田村 直幸
食品照射, 20(1), p.18 - 22, 1985/00
各種香辛料中の総細菌数は1g当たり310~510個検出され、主要菌はBacillus sabtilis,B.pumilus,B.megaterlam などで構成されていた。大腸菌群は多いもので10個も検出されたが、Klebsiella や Enterobacter が多くを占め、Escherichia や Salmonella などの病原性細菌は検出されなかった。これらの有芽胞細菌や大腸菌群は0.8~1.4Mradの線量で検出限界以下まで殺菌することができた。一方、糸状菌類は1g当たり80~710個検出され、主要菌は Aspergillus restricts 群や A.glaucus 群に属する高浸透圧性糸状菌や A.flavas 群、A.fumigatus 群などで構成されていた。これらの糸状菌類は0.4~0.5Mradでほぼ殺菌された。香辛料をポリエチレン中に包装し、夏期条件下で貯蔵すると1~2ヶ月で糸状菌が発生し、1g当たり10個以上に増加した。ことに黒コショウやターメリックで糸状菌発生が著しかったが、0.4Mradでほぼ糸状菌発生を抑制することができた。
伊藤 均; M.Y.Abu*
食品照射, 19, p.17 - 21, 1984/00
マレイシア産市販乾燥魚は食塩10~13%、水分35~50%を含んでいるが、製造後2ヶ月以内に変敗してしまう。市販品の総細菌数は1g当たり510~310個、糸状菌は110~710個検出された。一方、変敗状態の乾燥魚では410~110個の細菌が検出されたが、糸状菌は検出されなかった。乾燥魚の変敗菌は好塩性細菌であり、Pediococcus halophilus や Vibrio costicola , Planococcus sp.が多く検出された。乾燥魚に汚染している糸状菌は Aspergillus niger group が多かったが、毒素生産性の A.flavus group なども多く分離された。新鮮な乾燥魚を0.3Mradおよび0.5Mrad照射して30C前後の室温で貯蔵したところ、非照射品は2ヶ月貯蔵で総細菌数が610個に達したが、0.3Mradで310個、0.5Mradで0個となった。したがって0.5Mradが必要殺菌線量と決定された。
伊藤 均; 渡辺 宏; 飯塚 廣*; 武久 正昭
Agricultural and Biological Chemistry, 47(12), p.2707 - 2711, 1983/00
活性汚泥脱水ケーキ1gの総菌数は210個検出され、その多くはPseudomonas psendomalleiで占められていた。また大腸菌群は810個検出され50%以上がE.coliで占められていた。汚泥にガンマー線を照射すると一般細菌は0.5Mradまでは急激に減少したが、それ以上の線量では菌数減少はゆるやかとなり10Mradまで照射しても1g当り10個生残していた。一方、大腸菌群は0.5Mrad以下で殺菌された。高線量照射後の汚泥に主に生残している金はpoly--hydroxybutylate蓄積能を有するPseudomonas類であり、非照射から2Mradまでの線量では0.5から0.7MradでBacillusが主要残存菌となることを除いてはP.preudomalleiが主要フローラを構成していた。また2から5MradではP.cepaciaP.saccharaphiliaが主要残存菌であり、5Mrad以上ではP.flavaが主に生残していた。しかし、これらのPsendomonasは燐酸緩衝液中では放射線抵抗性は著しく弱くD値も0.005から0.021Mradにすぎなかった。
伊藤 均; E.G.Siagian*
日本食品工業学会誌, 26(8), p.342 - 345, 1979/00
揚げかまぼこのガンマー線照射による貯蔵期間延長を目的として10Cにおける貯蔵効果とミクロフローラの変化について検討した。供試品はKセロハンで窒素ガス置換包装を行った。非照射品は3~6日貯蔵で1g中の菌数が10~10個に達し、MicrococcusやMA菌、乳酸菌、酵母菌、糸状菌などが増殖してきた。一方、300krad照射すると酵母菌のみが増殖してきたが、生育がゆるやかなため1g中の菌数が10個に達するのに約20日要した。各分離株の放射線感受性をしらべたところ、灰黒色の糸状菌Spicariaが著しい放射線抵抗性を示した。食味に対するガンマー線照射の影響は500kradでもほとんど認められなかった。
伊藤 均; 飯塚 広*
日本食品工業学会誌, 25(1), p.14 - 21, 1978/01
ガンマー線照射によるリテーな成形かまぼこの変敗菌抑制を目的として各温度におけるミクロフローラと貯蔵効果を検討し、以下の結果を得た。かまぼこの変敗菌は20C貯蔵ではB.subtilisとB.pumilusが中心であり、10CではB.pumilus,B.megaterium,B.cereus,Pseudomonas,酵母菌などが増殖してきた。5CではPsevdomonas,Brevibacterium,Aeromonasがわずかに増殖してきた。かまぼこにガンマー線を300~450krad照射した場合に残存が認められるのはBacillusと酵母菌であるが、照射によるかまぼこの変敗菌抑制効果は明確に認められた。すなわち、10Cにおいては非照射品の2倍、約20~30日、貯蔵期間が延長された。
伊藤 均
食品工業における洗浄と殺菌, p.329 - 350, 1978/00
本解説記事は日本衛生技術研究会からの依頼により書かれたものであり、単行本「食品工業における洗浄と殺菌」の第15章に掲載される予定である。内容的には放射線殺菌の原理と実際、食品照射の実用化に必要な諸条件、放射線処理が食品の貯蔵・殺菌に広く応用できる可能性を有している点などついて解説した。項目は以下のとおりである。1.はじめに、2.食品に利用される放射線の定義、3.放射線の微生物に対する作用、4.食品の放射線殺菌、5.照射食品のミクロフローラの変化、6.照射によって起こる食品成分の変質防止法、7.食品としての安全性、8.放射線殺菌の実用性
伊藤 均; 渡辺 宏; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
日本農芸化学会誌, 51(10), p.603 - 608, 1977/10
被引用回数:0保存料無添加の特注ウィンナーソーセージ(VS)に線を300~500krad照射した後に増殖してくるMoraxella like taxaに属するMA菌や酵母菌の増殖を抑制する目的で酸素ガス透過度の異なる包装フィルムの影響をしらべた。酸素ガス透過度の異なるセロポリ、ナイロン-12、Kセロハン、EG-QのフィルムにVSを窒素ガス置換して包装した場合、非照射では各包装フィルムとも差がなく2~3日(10C)で10/gに達しネトが認められるようになった。ところが照射VSでは10/gに達するに要する期間はセロポリの300kradで4~5日、500kradで7~8日であったのに対し、KセロハンやEG-Qではその期間が延長され300kradで7~9日、500kradで13~15日以上になった。この場合、酸素ガス透過度の低い包装フィルムでは好気性のMA菌や酵母菌Micrococcusなどの増殖が抑制された。しかし非照射VSに増殖する乳酸菌には効果は認められなかった。なお食味に対する影響は若干EG-QやKセロハンに認められた程度である。
伊藤 均; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
食品照射, 11(1-2), p.33 - 39, 1976/02
特定総合研究用に特別調製した保存料無添加のウィンナーソーセージはすでに報告したように市販ソーセージとは異なったミクロフローラを構成している。この特別調製のソーセージに照射後生残する主要なネト発生原因菌はMoratellaとAcinetobacterのIntermediate typeと思われるグラム陰性の二連球桿菌と酵母菌であり、いずれも好気性菌である。そこで酸素ガス透過度が大きく異なるポリセロとEG-Qに窒素ガス置換して包装した場合に貯蔵中の微生物増殖を総菌数で比較すると、非照射では両者とも差がなく2~3日で10個/gに達しネトが認められるようになった。ところが、照射ソーセージでは10個/gに達する期間はポリセロの300kradで4~5日、500kradで7~8日であったのに対し、酸素ガス透過度の少ないEG-Qではその期間が延長され300kradで7~10日、500kradで15日以上になった。
伊藤 均; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 22(8), p.401 - 407, 1975/08
食用菌等のキノコ類の人工栽培には,鋸屑と米麹その他の栄養素を混合・調整した培養基を用いている。しかしこれらの人工培養基は2~6時間の加熱殺菌を要する。そこで著者らは放射線処理法によるヒラタケの栽培とオガクズ培養基中のミクロフローラの変動について検討してみた。すなわち,非照射区の培養基ではキノコ菌系の育成は認められなかったのに対し、0.5,1.0,2.0Mradの各照射区では菌系の育成は活発だった。そして菌系が基質全面をおおうのに20~22日ですみ,加熱処理法の25~30日に対し明らかに生長が良好だった。オガクズ培養基の主要変敗菌はCitrobacterとFusariumだったが0.5Mradの線量で完全に殺菌され,生き残ったBacillusや酵母菌などの培養基中での増殖はキノコ菌系の育成に阻害作用を示さなかった。
伊藤 均; 久米 民和; 佐藤 友太郎*
食品照射, 7(1), p.50 - 56, 1972/00
ウインナーソーセージは普通10以下の貯蔵温度下で市販されているが,製造してから35日でネトが発生し,そのため商品価値が著しく低下してしまったり,流通地域がかぎられてしまうということが大きな問題となっている。ウインナーソーセージの線照射によるネト発生防止に関する研究はすでに高坂ら,およびWatanabeらによって行なわれており,500Krad の総量で1週間以上充分ネトの発生かおさえられると報告されている。しかし実用化の観点からはさらにくわしく照射によるミクロフローラの変動と貯蔵効果について検討する必要があると思われるので,微生物学的立場から検討を行なった。
渡辺 宏; 伊藤 均; 柴部 禎巳; 飯塚 廣*
日本農芸化学会誌, 45(2), p.55 - 61, 1971/00
被引用回数:0穀類の微生物障害防除を目的とした線照射に関する基礎的研究として,前々報および前報においては,内外産米について,とくにミクロフローラを中心とした研究を行ない,線照射が有効な手段であることを明らかにした,そこで今回はトウモロコシとマイロについて行なった結果を報告する.トウモロコシとマイロを対象とした理由は両者が輸入穀物の約80%をしめ,工業原料としても重要であるが,とくに飼料原料として年間400万トン(昭和43年)以上輸入され,なお年間10%ずつ増加していることと,また輸入の2/3は米国に依存しており,その流通形式からも微生物障害に注目する必要があると考えたからである.
伊藤 均; 柴部 禎巳; 飯塚 広*
食品照射, 4(1), p.1 - 9, 1970/00
米の虫害および微生物障害による損失はわが国において莫大なものがあり,近年とくに貯蔵古米の累積によってふたたび重要な問題となっている。著者らは前報その他において米の微生物障害防除を目的とした線照射実験を行ない,とくに米のミクロフローラの動態を明らかにした。今回は国内産新米の玄米および白米を材料として水分含量および貯蔵湿度と線照射線量との関係について研究し,米の長期貯蔵の可能性を検討した結果を報告する。
飯塚 広*; 伊藤 均
日本農芸化学会誌, 41(11), p.578 - 584, 1967/00
穀類の虫害および微生物障害による損失は、わが国においても莫大なものがあり、とくに輸入穀類についてその感が深い。研究室においては1948年以来各種の日本米、タイ米、ビルマ米、中国米の正常米および変質米のミクロフローラに関する一連の研究を行なってきた。そしてその結果に基づいて、米の微生物障害を防除することを目的とした放射線照射を意図した。しかし米の品質保全を目的とした放射線照射に関する研究は、殺虫を主目的としたものがある程度で、殺菌を主目的としたくわしい研究はまだ報告がない。そこで今回は、国内産玄米、白米および外国産白米について線照射によるミクロフローラの変化、および照射米の保存試験について報告する。